「心の育ち」を中心テーマにして教育及び保育方針を設定しています。心はひとりでつくられるものではなく、周りの人的・物的環境との応答的な関わりの中でつくられるものです。乳幼児期に豊かな関わりや愛情に支えられることで、それは可能となります。
子どもの育ちに最も必要なことは「そのまま全てを受け止められ、愛される」ことです。無条件の愛情に支えられた環境を保障し、年齢に応じた育ちの過程を大切にし、社会の規範を見せながら、「あたたかく、やわらかく、ゆったり」と教育及び保育をします。
● 教育及び保育の理念
乳幼児期は、人間形成にとって極めて重要な時期です。あすなろこども園は児童福祉法及び就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律、幼保連携型認定こども園教育・保育要領に示された基本理念に基づき、子ども一人ひとりの最善の利益を図るとともに、保護者の子育て支援を目指して教育及び保育にあたります。
● 教育及び保育の目的
教育及び保育を必要とする乳幼児について、養護と教育が一体となった教育及び保育を行い、それによって乳幼児一人ひとりの健全な身・知・心の成長を図り、一人ひとりの子どもが一個の主体として育つこと、また子どもと保護者が安心して生活できることを教育及び保育の目的とします。
● 教育及び保育の目標
「一歩ずつ確実な成長」
乳幼児は心身ともに目覚ましく成長していく可能性をその内に秘めています。一人ひとりの子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来を創り出し、周囲と共に生きる力の基礎を培うために、次のような教育及び保育の目標を掲げます。
- 配慮の行き届いた環境の下、あたたかく、やわらかく、ゆったりとした雰囲気の中で、子どもの要求を受け止め、満たすことによって、生命の保持と情緒の安定を図り、自己を肯定する心の育成を図る。
- 健康や安全、食事、身辺自立など生活に必要な基本的な習慣や態度を養い、心身の健康と生活の基礎を培う。
- 人と関わる中で、自己を主張する心、人に対する信頼感や人の気持ちを尊重する心を育て、自主・自立および協調の態度を養い、共に生活する姿勢を培う。
- 生命の不思議さや大切さ、自然や社会の出来事についての興味や関心を育て、それらに対する豊かな心情や思考力の芽生えを培う。
- 保育教諭や仲間と生活する中で、言葉への興味や関心を育て、言葉によって自分の気持ちを表現したり、相手の話を聞いたり理解したりする力を養う。
- 見る、聞く、体を動かす、絵を描く、歌う、演奏するなど、さまざまな体験と表現活動を通して、豊かな表現力を育み、創造性の芽生えを培う。
● 教育及び保育の基本姿勢
「一人ひとりに居場所があること」
教育及び保育は、まず保育教諭等が子ども一人ひとりの思いを受け止め、そこで抱いた思いを子どもに返すことを通して、子どもの主体としての心を育てることを基本とします。そして子ども一人ひとりの発達過程に応じて、その身体運動面、知的な面、心の育ちを促し、それによって子どもが基本的生活習慣や社会性を身につけ、さらに自然や社会に対する興味や関心を広げ、自分の思いを自分らしく表現できるようになるための基礎を育てます。
- あすなろこども園で大切にすること
- 子ども一人ひとりに居場所があること
- 子どもの主体としての心を育てること
- そのままの全てを受け止められ、愛されること
- 子どもの可能性が芽生える環境を整えること
- 子どもが好きと思える世界を広げるお手伝いをすること
- 「私は私」から「私は私たち」へと人間関係を豊かに発展させること
育ちの連続性を考えた「将来の学習意欲につながる教育及び保育」とは、「できた」「できない」という目に見えるものだけではなく、見えない「心の動き」=やってみたいという「なる芽」を育てることだと思います。それが生きる力や意欲を育てることだということです。
- あすなろこども園の集団生活で学ぶこと
- 違いがあることを知る
- 違いがあることが当たり前であることを知る
- 違いがあってもよいことを学ぶ
- 違いがあっても通じ合えることを学ぶ
- 違いがある中での共通点を学ぶ